ヴィクトル・ペレーヴィン


前回のアクーニン(グレゴーリイ・チハルチシヴィリ)に続き、現在のロシアで話題になっている作家と言えば、モスクワ生まれ、モスクワ在住のヴィクトル・ペレーヴィンではないだろうか。

「ペレーヴィンも読んでみた方が良いよ!」と三島由紀夫や村上春樹、川端康成などをがっつり読み込んでいるモスクヴィッチに勧められたのはいいが、ロシア語で読んでもさっぱり分からぬ、ぬぬぬ。

中でもタイトルからして気になったのが「чапаев и пустота(チェパーエフと空虚)」であるが、これまたロシア語ではすぐ挫折し、ベルリンでドイツ語訳も手に入れたがこれまた難解で挫折。頼みの綱は和訳のみという有様。

言語のせいだけではなく、難解なのが彼の特徴なのではないか、とさすがにここまで挫折して思う様になってきた。コンピューター上で繰り広げられるチャット形式のものや、ゲームの世界を舞台にした話など小説の手法だけでも風変わりなものが多い。「チャパーエフと空虚」に登場するチャパーエフの場合も実在した歴史上の人物チャパーエフにダブらせていたりもするそうなので、その辺のことにも精通していないと読み解けない仕組みになっているのではないだろうか。モスクヴィッチたちに言わせると、日本の精神性みたいなものも出て来るんだそうだ。和訳に是非とも期待したいところだ。

このペレーヴィン、ペレストロイカ後の1989年にロシアで起こった文学潮流「ターボ・リアリズム」の旗手として活躍しているそうだが、この流れはゴーゴリやカフカ、ブルガーコフらの系譜を受け継ぐとともに、ストガルツキー兄弟をはじめとするソ連SF小説の影響を強く受けて展開されている文学運動だというから面白い。ストガルツキー兄弟と言えば、タルコフスキーの映画「ストーカー」の原作者として有名であるので、彼らの著作にも近々トライしてみたいと思っている。

ペレーヴィンのサイトはこちらから。10月8日以降、残念ながらテキスト(一部音声ファイル付き)が掲載されなくなってしまった。音声ファイルを利用してロシア語を久しぶりに聞きたいと思っていた矢先だっただけに、非常に残念である。「購入」の欄には自作の書籍に混じり、村上春樹の「Охота на овец(羊をめぐる冒険)」も『現代の日本で最も常軌を逸した小説家による』と紹介されている。

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この恐らく偏屈であろうと思われる小説家だが、メディアに露出するのを嫌っているらしく、写真のほとんどはサングラスをかけたものなんだそうだ。

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*掲載写真はペレーヴィンのサイトhttp://pelevin.nov.ru/から。

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by zaichik49 | 2008-10-16 05:22 | カルチャー


ベルリン在住、ベルリナーによるモスクワ体験記も一段落。今後も気になるロシアや現在のベルリン生活の中で想うことをつらつら書いていこうと思います。


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