ABC group


昨日は去年の暮れに6年振りに再開したマキシムとナターシャを連れてベルリンのヴェディング地区にあるeboyのアトリエ兼事務所へ。

モスクワ出身の彼ら。Art Business Consulting group(Maxim Iliukhin, Natasha Struchkova, Mike Kosolapov) として活動しているアーティストである。ナターシャは数年前からピクセル画を描き始めた。4ミリ四方のピクセルをアクリルで描いていくのだから相当なものである。展覧会に訪れる人たちは「手描き?まさか!プリントなんじゃないか?」と至近距離でマジマジと凝視するのだそうだ。「ナターシャ、eboyを知ってる?」というのもこれまでの常套句。それじゃあ、会ってみたら?ということになり、何度か日本のクライアントとの仕事で顔見知りだったことから、彼らと一緒に会いに行く事になった。

プライベートで足を運ぶのは初めてだったが、いつも通り肩肘張らない雰囲気が心地よい。おまけに今回はおっぱい星人も同行しての再会となった。「ベビ9ヶ月だっけ?」「まだ3ヶ月だよー。」とか。

仕事ではないので気楽ではあったが、逆に実り多き対面になることを願う気持ちが出て来るから不思議。もちろん通訳もなし・笑

今回の訪問で改めてマキシムとナターシャの現在の活動を知る事が出来た。
話の中で出て来た絵画についていくつか。

ナターシャ曰く、eboyのピクセルグラフィックに出会い、ピクセル画に着手したのだとか。
ただ、そこにロシア人が見れば誰でも知っているモチーフを取り入れることにしたのだそうだ。
例えばこちら。

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futurussia#4 (2004)

右下には日本でも近年人気のキャラクター、チェブラーシュカが。そして画面を大きく占めている日本の足と赤いアコーディオンにお気付きの方もいるはず。こちらは同じく「チェブラーシュカ」に登場するワニのゲーナである。ゲーナの足に貼り付いているのはロシアの人気アニメ「Ну, Погоди!(ヌ・パガディ!:今に見てろよ!)」の主人公のオオカミ。

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futurussia#5 (2004)

上の画面中央に立っている銅像はZurab Tsereteliによるロシア軍300周年を記念するピョートル大帝の銅像だそうだ。この銅像、初めはコロンブスだったんだとか。作者はそれをアメリカ政府に売りたかったのだが断られ、その後ピョートルにすり替えたものをロシア政府が購入、ペテルブルク市はしかし設置を拒否し、最後にモスクワの今の場所に落ち着いたのだとか。

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http://www.tsereteli.ru/より

この曰く付きの銅像をまさに飲み込まんとばかり口をぱっくり開けている魚はロシアの昔話に登場する魚なのだそうだ。リプトンの広告塔が大きく屋根に掲げられている建物はモスクワ川沿いにある芸術センターである。芸術センターの文字がリプトンの広告に完全に負けてしまっている。

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#19 legopaint (2009)

こちらの絵のモデルになっているモチーフは下のヴィクトル・ミハイロヴィチ・ヴァスネツォフ(Виктор Михайлович Васнецов)の「3人の勇士」である。

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Wikipediaより

そしてこちら。チョコレートのパッケージにもなっているロシア人なら誰でも知ってるシリーズ。

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#20 legopaint (2009)

モデルになっている絵はイヴァン・イヴァノビッチ・シーシキン(Иван Иванович Шишкин)の「松林の朝」である。

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Wikipediaより

シーシキンのこの絵は随分前にトレチャコフ美術館で観て印象深かったのを覚えている。

ナターシャの一連の作品はこちらのリンクでもどうぞ。

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# by zaichik49 | 2010-01-07 04:40 | アート

年越し〜新年


新年明けましておめでとうございます。

もう2010年に入って6日。
去年の暮れに降った雪がまだ解けず、その上にまた新たに雪が降り積もる。
そんな寒さが続くベルリン。家の前の通りはこんな感じである。

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大晦日の日はおっぱい星人とベルリンのほぼ中央に広がるティアガルテンを散策するためにまずは相方の車で移動。おっぱい星人もご機嫌な様子。

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街中と比べ、気温が低いためか積雪量も多くテンションも自然と高くなる。

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が、バギーを押すのも一苦労。
車輪がハマってますが・・・

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街のど真ん中にあるとは思えない程、静かで自然に恵まれたティアガルテン。
壁のあった当時は西ベルリンの人たちにとってはまさしく街のオアシス、憩いの場所となっていたに違いない。

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途中で暖を取ろうとシュプレー川沿いに世界文化の家を目指すも、クローズしていたため、中央駅までさらに歩くことに。2006年のワールドカップ時に合わせて建てられた中央駅、普段はほとんど利用しないが24時間オープンの薬局や祝日にも開いているカフェやレストランが入っているのでいざという時には非常に助かる施設ではある。1Fの角にあるレストランで暖を取り、星人もおっぱい休憩。

この日は結局3時間くらい歩いたのかな?

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散歩疲れなのか夜は早々ベッドに倒れ込み24時前に激しくなった花火の音で目が覚め、家の窓から外を眺めつつ半分眠たい目を擦りながら年を越した。

大晦日の花火、何年住んでも余り好きにはなれないのは私だけだろうか?
どちらかと言えば大晦日、正月は静かに過ごしたいものである。

相方に聞いて呆れ返ったのが、大晦日明けに毎年必ず花火の事故があるとのこと。落ちた花火を大量に集めそれにまた火を点けて遊ぶ輩がいるそうで(昔、それで火傷をしたとか)、今年は早速、21歳の若者(バカもの?)が手を吹き飛ばされたそうだ。

新年早々物騒な話で恐縮です。

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# by zaichik49 | 2010-01-06 05:21 | 日常

ロシアのおっかさん


昨日、昼過ぎに知人から電話を受けた。

「Privet!」

ン?ロシア語??と2秒くらい考えた後、声の主に思い当たる。

「あ、マキシム? もう着いたの??」

そう。かなり久しぶりにロシア語を聞いて少し戸惑ったのだ。
マキシム一家に会うのは6年振りくらいになるだろうか。
メールで近々ベルリンで年を越すので会えたら良いね、という連絡は貰っていたのだが、
彼らのいいところは形式的な挨拶だけではなく、着いたら本当にすぐに連絡をくれるところかもしれない。

それにしてもマキシムとモスクワで知り合ったのは95年だから、随分長い付き合いになる。
カプチョーニと同じアパートの上階に住んでいたナターシャとマキシムが付き合っていた頃に近所のよしみで知り合ったのだが、今では別のナターシャとの間に2歳の息子を授かっている。この2歳のキムはおっぱい星人を不思議そうに眺めていた。名前を聞いて「ルナ?」と空を見上げたり。「ルナ(луна=luna)」はロシア語でも月という意味で、キムがママ、パパというよりも先に初めて話した言葉がルナなんだそうだ。

既に14歳になったイゴールはナターシャの最初の子供で、彼がまだ8歳くらいの頃に一度みんなでダーチェに行ってわいわい遊んだこともまだ記憶に新しい。子供の成長は驚く程早い。(リンク先の上から5番目の写真が当時のイゴール)

とにかく、分かり易い場所ということでハーケッシャーマルクトの駅前広場で落ち合う事になった。
いつもの如く、少し早めに家を出て思ったより冷えの厳しい中、広場へ向かう。
勿論、おっぱい星人をバギーに乗せて。
約束の時間になっても彼らが現れないので、その辺をウロウロするものの、バギーごとお店の中に入るのも億劫だし、余りにも寒いので駅のすぐ側のカフェで暖を取る事にした。彼らの携帯番号も持っていないし、会えなければ仕方ないか、くらいの気持ちで。ロシア人とフランス人の友人には待たされてばかりのような気がするが、そんなことイチイチ気にしていてもこれまた仕方ないのである。

ちらちら窓の外を見ながらチャイを飲んでいると、馴染みの顔ぶれを見つけた。

「マキシム!ここ、ここ!!」

カフェの扉を開けて彼らを呼び止めることが出来た。
ただでさえ小さな駅前のカフェが急に賑やかになる。

それまで固い表情だったお店の男性もロシア語やら日本語やらが飛び交う中、柔らかい表情になったのが印象的だった。ナターシャがたどたどしい英語で飲み物を注文。

「シュガー?あ、サハラね。ハウマッチ???どのくらいシュガーを入れますか、だって。みんなどうする?」

などなど。6年のブランクは微塵も感じさせないのが不思議。
子供は分かり易く成長しているが、大人は見えない所で成長するものなのかもしれない。

「昔程、実験的な生活スタイルを求めなくなった。」

とマキシム。マキシムもナターシャもアートに携わっている人たちで、マキシムは最近では学校でIT関連の授業も持っているんだとか。モスクワのビエンナーレでは出展もするそうで、相変わらず精力的に活動している模様。ナターシャも定期的に展覧会に参加しているそうだ。ベルリンでeBoyに会えれば面白いかもね、という話になった。

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2時間程の外出を予定していたのが、結局はその後寒い中、連邦議事堂まで歩くことになり、せっかくだからドームも見て行こうということに。そこに至るまでの道中がこれまた面白かった。おっぱい星人が途中で少しひんひん泣き出すと、ナターシャが

「寒いから抱っこしてあげた方が良いよ。バギーはこんなに寒いと良くない、良くない。私はモスクワではいつもスリングで移動してたよ。」

と、おくるみの毛布を使って私にスリング風に星人を結わえ付け始めたのである。こういうところが肝っ玉母さんというか、ロシアを感じるのだ。

「もう何でも聞いてね。随分本も読んだし、大抵のことは経験上分かってるから。」

これまた心強い。議事堂内のケーファーというカフェでトイレに行こうとすると、おむつ替えるんだったら手伝ってあげる!とこれまた同行。移動中もイゴールが空いたバギーを押してくれたりと、自然に小さな家族のようになるのである。

あー、懐かしい。この感じ。
私がロシア人を愛おしく思って止まないのはこういう親密な空気が自然に出来上がるところなのかもしれない。

そして、この日は案の定寒さにブルブル震えながら、クタクタになって帰途に着いたのである(笑)。

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# by zaichik49 | 2009-12-30 17:52 | ロシア


ベルリン在住、ベルリナーによるモスクワ体験記も一段落。今後も気になるロシアや現在のベルリン生活の中で想うことをつらつら書いていこうと思います。


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2009年9月29日に長女を出産しました。タグの「妊娠」にて妊娠覚え書きをまとめてみましたので、また覗いて見てください。

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